眼帯 片目を使わないと「廃用」で成長に遅れ 今は抗生物質で治療、ほぼ使わない
本日は、眼帯について記事をご紹介いたします。
眼帯 片目を使わないと「廃用」で成長に遅れ 今は抗生物質で治療、ほぼ使わない
目に疾患を負っていることの証しとしてわかりやすいアイテムと言えば「眼帯」。しかし最近、眼帯をしている人はいない。たまに見かけるとしてもコスプレかファッション目的で、治療目的ではない。なぜなら治療で眼帯を使うことは、ほぼなくなったからだ。
昔は常識だったことがいまは非常識になることは、医学の世界でもある。眼科専門医・平松類氏と「眼帯」の栄枯盛衰を考える。
小学生の頃、クラスで眼帯をしてくる子どもがいると、それだけのことで話題をさらいました。当人もまんざらでもない気分に浸れたものです。
「いたわってもらえる立場」を鮮明に示し、しかもマスクより希少性がある―という意味で、眼帯は子どもたちにとって憧れの医療用具でした。
眼帯は本来、感染予防や、目を休めることを目的として装着するもの。昔は麦粒腫(ものもらい)や結膜炎で眼科を受診すると、当たり前のように眼帯が処方されていました。感染症が多く、抗生物質の無かった時代、それは当然の処置でした。特に子どもはクラミジアに感染して失明するリスクが多かったので、「目を洗って眼帯」が治療のスタンダードだったのです。
しかし、抗生物質で治療できるいま、眼帯をすることに医学的な意味は希薄になりました。それどころか、デメリットのほうが大きいことが分かってきたのです。
事故などで体の一部を使えない期間が長引くと、脳がそこを「必要ない」と判断して機能が衰えていきます。これを「廃用」と呼びますが、眼帯をしていると、目が廃用の対象になるのです。
特に子どもの場合、成長とともに視力が上がり、左右の目をバランスよく使えるようになっていきます。その過程で眼帯をして片目を使わないでいると、脳が「この目は使わなくていい」と判断し、目の成長を遅らせてしまうのです。
小児に眼帯を多用していた時代を過ごしたいまの50代以上には、じつは眼帯の影響で弱視になっているケースが少なくありません。言い換えれば、いまから20年前あたりから、眼科で眼帯を出すことは無くなっていったので、それ以降の世代には、眼帯による弱視は少なくなっているはずです。
一方、成人にとっての眼帯はどうなのでしょう。麦粒腫や結膜炎で「目を見られるのが恥ずかしい」という人が、一時的に眼帯をすることがありますが、そこに医学的なメリットはありません。大人だって眼帯をしていれば弱視になる危険性があるので、できることならやらないほうがいいのです。
いま本当に眼帯が必要なのは、手術直後や眼球破裂などの重症患者くらいです。
そもそも眼帯はガーゼを当てているだけで、ガーゼに薬品が沁み込んでいるわけではありません。「アベノマスク」を考えても、ガーゼで感染予防ができるわけがないことは一目瞭然。本来「両目」で見ることで正しい視野が確保できる仕組みなのに、その片方を意図的に塞げば、視野が欠けて危険が増すだけです。
子どもに眼帯は……
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引用:眼帯 片目を使わないと「廃用」で成長に遅れ 今は抗生物質で治療、ほぼ使わない
zakzak by夕刊フジ
一般的な眼帯の認識は変わっているみたいですね。
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