先進医療から外れる白内障多焦点レンズ再建術
本日は、先進医療特約と多焦点眼内レンズを用いた白内障手術について記事をご紹介いたします。
【節約家計簿】先進医療から外れる白内障多焦点レンズ再建術
高齢期には、誰もがなりやすい白内障。目の中のレンズの役割を担う水晶体が濁る病気です。白内障は罹(り)患(かん)すると薬での治療が難しく、手術で治す方法が広く用いられています。手術法として症例が多いのは、単焦点眼内レンズ、あるいは多焦点眼内レンズを用いて、水晶体の再建をおこなう治療法です。
単焦点眼内レンズでは、遠方か近方のどちらかにしか焦点を合わせられません。しかし多焦点眼内レンズでは、遠方、近方の両方に焦点を合わせられます。そのため、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術の手術は症例数が増加しています。
手術数が増えている背景として、白内障の多焦点眼内レンズを用いた手術には、医療保険などの先進医療保障(特約)として先進医療保険金が支払われることが、理由に挙げられます。
先進医療とは厚生労働相などが指定する先進的な医療技術で、令和2年1月1日現在、87種類が指定されています。
白内障の多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は、平成20年7月に先進医療に指定され、すでに約12年が経過しています。先進医療としての手術数は30年7月から令和元年6月までの1年間で、3万3868件。883軒もの眼科医院などで行われています。
ところが4月には先進医療から外され、先進医療保険金の支払い対象からも除外される見通しとなっています。単焦点眼内レンズの再建術は保険適用なので、多焦点眼内レンズの再建術も、将来的には保険適用される可能性はありますが、現時点では選定療養の対象になる予定です。選定療養になると差額ベッド代のように、保険診療分に加え、保険診療分との差額分を支払うことになります。
実質無料で受けられた先進医療の手術と異なり、4月以降は自己負担が発生することもあり、3月までの治療を勧める眼科医院などが増えています。
(ファイナンシャル プランナー 畠中雅子)
THE SANKEI NEWS
2020年4月から多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は先進医療から外されるため、2月、3月での駆け込み需要が見込まれますね。
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